桂正和情報サイト ZET TOWN

プレゼント・フロム LEMON


プレゼント・フロムLEMON (集英社文庫―コミック版)


概要

『週刊少年ジャンプ』(集英社)誌上において1987年33号から同年51号まで連載、
「超機動員ヴァンダー」の次となる桂正和3本目の連載作品。
単行本はジャンプ・コミックス (JC) より全2巻。
1994年にはジャンプコミックスセレクションよりワイド版が全2巻で、
2001年には集英社文庫より1冊にまとめられた文庫版が発売されている。
JC版ではアイドルを扱った作品である事から
レコードやカセットの形態に倣って1巻を「SIDE-A」、2巻を「SIDE-B」としている。


父親の遺志を継ぎ歌手となる事を夢見る少年が、アイドルとしてデビューし成功していく様を描く。


「特撮ヒーロー」と並び当時の桂の趣味であった「アイドル」を扱った作品ではあるが、
単行本わずか2冊での打ち切りとなる。しかしあからさまに回収し損ねた伏線なども少なく、『ヴァンダー』とは異なり、物語として奇麗にまとまっている。
業界物として見るにはリアリティに欠ける作品ではあるが、
その実は主人公の成長を描いた王道的な少年漫画であり、
漫画的な演出のスポーツ漫画を、
スポーツと歌とを置き換えることによって出来た作品と言える。



あらすじ

売れない演歌歌手沢口桃次郎は敏腕プロデューサー大崎厳の協力の元、
ついに大きなチャンスをつかむ。しかし今ステージ上がろうというその時に突如倒れ、
絶命してしまう。


それから10年後、桃次郎の遺志を継ぎ、演歌歌手を目指す息子麗紋。
父が作詞作曲をした「男の道」を引き下げ、
デビューの為かつて優しくしてくれた大崎を頼ろうとするが、
その対応は酷く冷たいものであった。
当てのなくなったレモンに手を差し伸べた秋野このえの元、
レモンはアイドルとしてデビューする事を決める。




登場人物

沢口 麗紋(さわぐち れもん)


通称レモン。本編の主人公で高校1年生。「男と女の声を併せ持つ完璧な声」の持ち主。
音感がかなり良く、一度聞けば曲を覚える事が出来る。
リズム感も優れており、ダンスの名手。父の死後おばの家に引き取られ、
兄・武道が高校卒業・就職したのを機に慕路荘で二人で暮らし始める。
父の形見のマイクを宝物とし「男の道」を10年間歌い込み、
演歌歌手になる事を夢見るが、このえの元でアイドル歌手を目指す事になる。
「毎日パンツはきかえてるかーい」と言いながら
スカートめくりをする父の悪癖を引き継いでいる。
アイドルとしての代表曲は「サンダーLOVE」で、作詞も手がける。
歌番組で披露したときにはマイケル・ジャクソンばりの
超人的かつ物理法則を無視したダンスを見せる。


大崎 厳(おおさき げん)
敏腕と言われるテレビジャパンの番組プロデューサー、43歳。
彼に逆らえば芸能界では生きていけないとさえいわれる。
10年前には桃次郎の歌に惚れ込み尽力をし、
歌手になりたいと夢見る子供時代のレモンに「大きくなった俺のところにこい。」と
言ってくれた人物だったが、訪れたレモンに冷たく接し、
その後このえのもとからデビューしたレモンに対し
「潰し」ととれる程の妨害工作を仕掛けてくる。
しかしそれらは全てレモンの歌手としての成長を願っての行動であり、
その妨害工作を乗り越えるたびにレモンは一回り成長する事となる。


沢口 桃次郎(さわぐち ももじろう)
レモンの父親で演歌歌手。自分で作詞作曲した「男の道」が持ち歌。
実力はあるが報われる事なく、
苦節15年目にして大崎と出会いやっとチャンスを手に入れたが、
そのステージ直前に倒れ帰らぬ人となる。
短いスカートを見ると「毎日パンツはきかえてるかーい」と
言いながらスカートめくりするのが癖。


秋野 このえ(あきの このえ)
レモンの所属事務所オータムプロの社長。かつての自分と同じく大崎ににらまれ、
行き先のないレモンを引き取る。以前はイソベプロダクションに所属し、
大崎のプロデュースを受けるアイドル歌手であったが、
大崎の「潰し」を受け引退。大崎への復讐を誓いオータムプロを設立する。
10年前のアイドル新人時代、父について来ていたレモンと出会っており、
桃次郎の「毎日パンツはきかえてるかーい」の被害にもあっている。
ファッションには気を使っているようで、登場する毎に衣装も髪型も変わる。
本名は小林花子。


広川 舞美(ひろかわ まいみ)
イソベプロダクションに所属する超人気アイドル。大崎がプロデュースを担当。
レモンの幼馴染であり、一緒にプロになる事を約束した仲。
レモンに恋心を抱くが、大崎によって対立させられる事となる。


小林 浩行(こばやし ひろゆき)
このえの弟。ファッションデザイナーでレモンの衣装を担当。
「歌手として大切な物が足りない」と言われ悩んでいたレモンに音楽の楽しさを教える。
レモンの良き理解者。


尾利(おり)
オータムプロ唯一のスタッフ。このえやレモンに振り回されている。


矢頭 真琴(やがしら まこと)
超人気若手女優。抜群の演技力を誇るが歌唱力は皆無で、
彼女のデビューレコード「花ことば」をレモンがゴーストで歌う事となる。


町田(まちだ)
矢頭のマネージャ。このえがレモンのデビューに真琴を利用しようとしているのを知り、レモンの喉を潰す。


林 風仁(はやし ふうじん)
二枚目アイドル歌手。舞美とのスキャンダルが報道される。あまり実力は伴っていない模様。


さと子(さとこ)
女子高生。レモンに初めてサインを求めたファンで、レモンに転機を与えてくれた。連載第1話扉絵には和服姿で登場しているため、演歌歌手として登場する構想があったと思われる。



その他

「おいらのお気に入り」と題されたコーナーではBOØWY等、
当時の若者で人気のあった曲が並んでいる。


「デマ・コマーシャル」では新譜シングルの宣伝ポスター(作中曲のものであり架空)
が描かれ、媒体としてレコード、カセット、CDが併記されている。


当時の人気アイドルとして渡辺満里奈、
及びファンである事を公言していた酒井法子との対談が収録されている。



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